楽響



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秋の夜長。

およそ釣り好きの読書子であれば、通る道は似かよるだろう。

釣りと文学、この連鎖を求めるにあたり立ち止まるのが

開高健である。

他の名を挙げれば井伏鱒二、幸田露伴、椎名誠、野田知祐、等々、様々であるが、

ずば抜けて開高文学は深淵で広大であり、宇宙的に世界を広げ、我が内面性に突き刺さる。

その作品に触れた瞬間に、

感服するのはその表現力、それを成し得た人間力である。

それまでの経験から出来上がった自己の

鼻っ柱の無根拠に強い、若い意識は崩壊し、

尻尾を巻いて逃げる、あるいは完敗といった感覚を思い知る。

それではその人間力はいかなる土台をして成し得たかを推し量るに

文中に現れる名だたる名士達の本を我負けじと片っ端から読む。

この連鎖において必ずやドイツ哲学にブチアタリ、

いっぱしの哲学研究家気取りの自己を形成する。

ところが、この優れた歴史ある作品に感服しまたもや更なる名士達が名を連ね、

果てしない連鎖を再び巻き起こし、

デカルトの我思う故に我あり、ニーチェの超人説、ショーペンハウアーのスノビズム、

ゲーテ、カント、スピノザ、

我が本棚には薄茶色をベースとした赤や青帯の付いた岩波文庫が並びだす。

ひとたびこれらを読みつつおると、開高書籍の幅はさらに膨らみ、

日本人においては小林秀雄の哲学、岡潔の数学ありきの感覚論、そうそうたる優れた作品にぶち当たる。

ひとたび異なる方向新大陸に目を向ければ、孤独なソロー、その師エマソン、ヘミングウェイ、

またもや優れた作品にぶち当たる。

それではその前には何があったのか?

アリストテレス、孔子孟子、強いては日本書紀、創世記、ヨブ記、文学はどこまでも遡る。


完成度の高いもの、

すなわちあらゆる経験を通じて高みを目指した結果におけるもの、

これらは我が人生においてモヤモヤとして感じているものの言葉にできない部分を表現しきっている。

我が感覚、思考がそのモヤモヤすら感じられぬ場合、それらを読んだとしても

全くつまらないものであったはずである。

ということは、

我が釣り道においてストイック的思考の結果的感覚が

それらと、モヤモヤとでもリンクしていると考えれば、

開高文学の虜、あるいは中毒的な世界の発展系は、

突き詰める価値のあるものであった、あるいはまだまだ深化するものであると言える。


秋の夜長に読むべき、経験すべき文章、

これらは、

我が知性に大きく働き、深化を手助け、あるいは先人の悟りと我が回答の答え合わせ的に作用し、

ストイック的な釣り人の内面深化における喜びを倍増させるものである。


我思う、

釣りはヘラにはじまり、ヘラに終わる。

読書は開高にはじまり、開高に終わる。


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by rakkyouh | 2013-11-19 23:55 | トラウト

カンツリ修行

いざ巨大鱒カンツリへ。
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開始数投で太腿程の太さのある一匹が掛かる。
通常、我輩の腕では一日やって3、4匹だから、とても幸先がよく、
心に驚く程の余裕が生まれる!

色々なルアーを試す。
場所は広大で5gを全力遠投できるが、
過去の経験上、遠投では着水時のリアクションでしか、かからない。
30回投げて1回あるかないか、あるいはもっと希有である。
しかもその後、はるか遠くから巻いてくるのが面倒なのである。
このサイズのスプーンでは、巻いてきてもほとんど釣れたことがない。
なのでスプーンはチビッコを使って手前で釣る。
1gで表層、カケアガリを狙う。
着水後に巻き始め、すぐにアタル。
カケアガリと着水点の間に数メートルの釣れないゾーンがある。
これは本栖湖でも同じ現象がある。

一方、深いところはどうやっても魚の釣り方がわからない。
他のカンツリでは底引きなどをすれば釣れるが、
ここではごく稀にしか釣れたことがない。やらないゾーンに認定済み。

1g手法もたまにアタルだけで、すぐに無反応になる。
すいていれば、直角コーナーを利用し、曲がった先のカケアガリに向かって投げて、
おいしいところを2回利用することが出来る。

ここで、キャスティングの売れ残りコーナーで100円で購入した変わり種を使う。
スプーンもすぐにアタリがなくなり、
クランクも全く無反応である。
せっかくだからと100円を使ってみると一匹かかる。

その後、波がおさまると、目の前15メートルほどのところに魚が多く浮いている。
せっかくだから100円を投げてみると、追いかけてきて反転する数が半端でなく、
すぐにかかる。
毎度毎度、驚く程追いかけてくる。
すぐにかかる。
ものすごく釣れる。
試しにスプーンを投げてみると、飽きている。
再度100円を投げると、
すぐにかかる。
色違いがあったので試してみたが、
無反応である。
結局、この100円の1色のみがものすごい効果を発揮した。

1日を通して釣れる。
スレルことがなかった。

あまりに釣れたので
上手い人からすると、イワユル卑怯な道具なのかも知れない。
ルール違反でないので
その辺のコダワリは我輩、特にもたぬため、
切られたりしないよう気をつけて使う。
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結果、驚きの21匹!
しかも全てが50オーバーであり、
50付近のものはものの数秒で網にすくえるが、
70オーバーの物凄い奴らは1分以上かかる。

本日、過去最高の満足度。
しかし、
経験上、
季節やコンディションが刻々と変わる為、
同じ手が再度通用する気が全くしない。
これもここの面白い所である。


さ、次は秋味!

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by rakkyouh | 2013-11-11 21:04 | トラウト


気品溢れる鱒族を求めて。自己満足型随筆集
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