楽響



<   2013年 02月 ( 2 )   > この月の画像一覧


f0167000_23573652.jpg

冬ならではのクリアな空に
辺り一面の雪景色が映り込み
木陰であるがために
陽の当たる枝の葉と当たらない葉が存在し
冬特有の強風が吹き荒れるために
水面は刻々とその波紋を想い通りか否か変化させ
風が吹けば我は寒さを感じ
風がやめば我は暖かさを感じ
陽が当たれば我は暖かさを感じ
陽が隠れれば我は寒さを感じ
視野はただ青のコントラストに清潔を感じ
白い雪はあらゆる音を吸収し
今日はことさら平静なる聴覚に清潔を感じ
白い雪はあらゆるものの発散を抑え
純粋で特有の香りに嗅覚は清潔を感じ
ほんのひと時のこの静謐な瞬間は
この先のあらゆる有機的な意志を想像させ
この一瞬が連続的であることを想像させ
この視野の白はやがては溶け水となり
広大な水面の一部となることを想像させ
その一瞬が連続的であることを想像させ
長い目で見れば
この認識が時間のほんの一瞬であることの果てしなさを想像させ
瞬間的に見れば
あらゆるものの現在が今に広がっておることを想像させ
我は長い目でものを見るか
我は瞬間的にものを見るか
長い目の長さと瞬間の広がりを想像すれば
空間のみでなく
時間すら3次元であることを想像させ
何か少し
身が軽く広がるような意識を与えられ
横に広がる長い目の意識の軸状の移動を
縦に広がる瞬間の意識が縦方向に自由にし
ふと気付けば
実践的釣果などたいして気にせず
訪れた環境のなかで
感覚的感性の動きに満足し
言葉でなく
数式でなく
写真でなく
描く行為で頭のなかのイメージを表現し
一方効率の求められる世界で難解なものは煙たがられ
ジワリと後からくる深い味わいは
単純で表層的な”わかりやすさ”と呼ばれる陳腐なるものの
休まることなく
日が経つにつれ
強烈に手数の増えつづける猛攻に追いやられ
この流れを横目で見ながら
大衆と呼ばれる実体のないものを横目で見ながら
その共感を得ることもなく得ようともせず
ただ自己満足にひたり
そこに共感してくれたものこそ真の人間的な
感性のつながりであると満足し
周囲から攻めてくる何か不気味な
効率や無考や数字的な社会的風潮と抗い
澄み切った空間に想いを馳せ
感性が3次元的に動くことを喜び
今そこで竿を振ることを喜ぶ
[PR]
by rakkyouh | 2013-02-09 00:00

楽響番外編: 鯖のみりん干し

風をひいて安静に。
ビールなんて言葉を忘れそうになっていた今日この頃、
およそ4日ぶりに飲むそれには何を合わせるのが適当かと思い、
帰路、さばのみりん干しを買う。

そこには
原産地:ノルウェー/加工地:静岡とある、
な、なに!
この鯖は、ノルウェーから日本へと旅してきたのか!
こ、これは大変なことである!
我輩が名しか知らぬ北欧からやってきたのだ!
北欧と言えばバイキング、ノキア、福祉国家、ボルボ、スカーゲン、ムーミン、でかい、云々、
如何ともしがたいが、適当に軽くあしらってやろうという好奇心がわき、
いったいどうやって
鯖がノルウェーから静岡へやってきたのか!を調べる。

海からドンブラコとやってくるのか、
あるいは
空からヒューンとやってくるのか、
あるいは
マルコポーロのように大陸を横断し、やってくるのか、
あるいは
流れ者が流れ着いたのか、

結果、それは空路であった!
なんと!
鯖は、飛行機にのってやってくるのだという!
そしてこの値段!
なんじゃこりゃ!
およそ金銭的なものには胡散臭さが常につきまとう、
そしてその胡散臭さは、
我輩は通常よりも金銭を摂取せしめられているだろうという、
みすぼらしい感覚なのだが、
この場合逆である。
なんと鯖が飛行機内にデーンと座り、
耳抜きをし、ロマンチックな夜明けや日暮れを眺めながらやってくるのである!
そしてそいつは静岡で
長旅の疲れを癒すように、
みりんと呼ばれる液体の風呂を浴び、
その後、駿河ベイで日光浴をするのである。

こ、これは。
何かの間違いではないか!

こんなデキルビジネスマンのようなエリート鯖が、
いったいどうしてこんな値段で口に出来よう!?

ミヒャエルエンデは、
我々が実際にタバコを買うような金と、
取引所で扱われるような、数字でだけ存在する
金とは根本的に違うものであろう!と言い切った。
このエリート鯖は、
後者の衣服を纏った、あるのはわかるが読めない性格のものである。

河島英五は、
”一日二杯の酒を呑み、肴は特にこだわらず”
と言い切った。
ここでいう肴の鯖は、ノルウェー産でも構わない。

フランス人は、
静岡に無事到着した鯖に、
ca ba?(日本語発音:サバ)
と尋ねた。
これは元気?という意味らしい。
しかし鯖は、
高度の影響により、
既に凍っていた。

結果、彼らから謎の答えを聞くことは出来なかった。
[PR]
by rakkyouh | 2013-02-04 23:29


気品溢れる鱒族を求めて。自己満足型随筆集
以前の記事
お気に入りブログ
その他のジャンル
最新の記事
2017 中禅寺初詣
at 2017-04-03 22:08
新潟 荒川の鮭
at 2016-12-11 22:59
アシストフック美学
at 2016-02-20 19:20
過剰な道具と夏の終わりの中禅寺
at 2015-08-30 18:15
ALASKA
at 2015-08-16 17:49
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧