楽響



楽響番外編: 鯖のみりん干し

風をひいて安静に。
ビールなんて言葉を忘れそうになっていた今日この頃、
およそ4日ぶりに飲むそれには何を合わせるのが適当かと思い、
帰路、さばのみりん干しを買う。

そこには
原産地:ノルウェー/加工地:静岡とある、
な、なに!
この鯖は、ノルウェーから日本へと旅してきたのか!
こ、これは大変なことである!
我輩が名しか知らぬ北欧からやってきたのだ!
北欧と言えばバイキング、ノキア、福祉国家、ボルボ、スカーゲン、ムーミン、でかい、云々、
如何ともしがたいが、適当に軽くあしらってやろうという好奇心がわき、
いったいどうやって
鯖がノルウェーから静岡へやってきたのか!を調べる。

海からドンブラコとやってくるのか、
あるいは
空からヒューンとやってくるのか、
あるいは
マルコポーロのように大陸を横断し、やってくるのか、
あるいは
流れ者が流れ着いたのか、

結果、それは空路であった!
なんと!
鯖は、飛行機にのってやってくるのだという!
そしてこの値段!
なんじゃこりゃ!
およそ金銭的なものには胡散臭さが常につきまとう、
そしてその胡散臭さは、
我輩は通常よりも金銭を摂取せしめられているだろうという、
みすぼらしい感覚なのだが、
この場合逆である。
なんと鯖が飛行機内にデーンと座り、
耳抜きをし、ロマンチックな夜明けや日暮れを眺めながらやってくるのである!
そしてそいつは静岡で
長旅の疲れを癒すように、
みりんと呼ばれる液体の風呂を浴び、
その後、駿河ベイで日光浴をするのである。

こ、これは。
何かの間違いではないか!

こんなデキルビジネスマンのようなエリート鯖が、
いったいどうしてこんな値段で口に出来よう!?

ミヒャエルエンデは、
我々が実際にタバコを買うような金と、
取引所で扱われるような、数字でだけ存在する
金とは根本的に違うものであろう!と言い切った。
このエリート鯖は、
後者の衣服を纏った、あるのはわかるが読めない性格のものである。

河島英五は、
”一日二杯の酒を呑み、肴は特にこだわらず”
と言い切った。
ここでいう肴の鯖は、ノルウェー産でも構わない。

フランス人は、
静岡に無事到着した鯖に、
ca ba?(日本語発音:サバ)
と尋ねた。
これは元気?という意味らしい。
しかし鯖は、
高度の影響により、
既に凍っていた。

結果、彼らから謎の答えを聞くことは出来なかった。
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by rakkyouh | 2013-02-04 23:29
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気品溢れる鱒族を求めて。自己満足型随筆集
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